
子宮が大きくなろうとするサイン
お腹の張り(張ったような感じ)
妊娠初期の「お腹が張ったような感覚」って?
軽い生理痛に似た下腹部の痛み、引っ張られる(つっぱる)ような感覚…初期にみられるこのような違和感を、多くの妊婦さんは「お腹が張る」と表現するようです。
妊娠初期の「お腹が張ったような感じ」は、主には妊娠した子宮が大きくなるために起こります。子宮の筋肉が増えたり、伸びたり、また子宮への血流が増えることが主な原因です。体の中だけでなく、表面の皮膚も伸ばされていきますので、下腹部あたりがチクチクするような感覚も。他には、ホルモンの変化のため、お腹全体がポーンと出っぱって、まるで幼児体型のようになったりもします。これも「張ったような感じ」のひとつです。
こういった状態は、妊娠した体が変化していくサインです。生理現象ですので心配はいりません。
さて、これからお腹が大きくなるにつれ、今度は下腹部がキューッと縮む、子宮のあたりが硬くなるなどの感覚をおぼえることがあるでしょう。これらの妊娠中期・後期に感じる「お腹の張り」は、「子宮の収縮」によるものです。少し休んで治まるようなものや、1日数回だけ感じるものであれば、あまり心配はありません。
初期において注意すべき「お腹の張り」は?
「子宮が大きくなることに伴う、お腹が張ったような感じ」ではなく、「子宮の収縮による張り」の場合は注意が必要です。この場合は流産の心配があるからです。
子宮は筋肉でできた袋です。収縮すれば、二の腕の力こぶのように硬くなります。おなか全体(みぞおちから、おへそ辺り、下腹まで)がなんとなく張っているかも?というのではなく、恥骨のすぐ上方あたり、つまり子宮のある部分だけが、バレーボールのような硬さに感じられる、これは子宮が収縮している可能性があります。下腹部(おへその下から恥骨の間)を手のひらで触れて、おなかの柔らかさがいつもと違う時は、まず安静にすること。硬さがなくなって、他の症状(後記)がなければ様子を見てもよいでしょう。
反対に、1時間に何回も張りを感じる=子宮のある場所が硬くなっている場合や、張っている時に痛みも伴う、出血もみられるときは、病院・産院に連絡し指示を受けましょう。
夜間や休日など時間外であっても、診察が必要なこともあります。
【取材・監修】
村上麻里先生 水口病院 副院長 産婦人科専門医
新潟大学医学部卒業、大学付属病院、関連病院勤務を経て現職。小3、小4、小6の3姉妹の母。「子宮頸がん予防の会」世話人。「母乳育児支援ネットワーク」理事。
「妊娠・出産は女性の生き方や考え方を大きく変化させる、すばらしい機会です。妊婦さんが主体として自然に産んで、自然に母乳で育てられるような支援をめざしています。昨秋からはじめた大人の初心者バレエ、ストレッチだけで体中が痛くなります。筋肉に対する意識が変わってきたかも。がんばって続けます。」