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月齢別:お腹の赤ちゃんの成長

医師監修【妊娠4ヶ月】赤ちゃんとママの様子とは?過ごし方や注意点なども詳しく解説

出産予定の方

この記事を監修したのは

諸隈誠一先生

医師、医学博士/九州大学大学院医学研究院 保健学部門 教授/日本赤ちゃん学会理事

1996年九州大学医学部医学科卒業。2006年4月より九州大学病院助教、2010年6月より同大学病院産科婦人科特任准教授、2011年1月より同大学環境発達医学研究センター特任准教授、2018年4月同大学大学院医学研究院保健学部門教授。

妊娠4ヶ月ってどんな時期?赤ちゃんの成長はどのくらい?この時期ママが気を付けるべきことは?など、妊娠4ヶ月ごろの心配や気になることをまとめました。

 

【妊娠4ヶ月:12~15週】つわりが落ち着いてくるかたも

「つわり」は個人差が大きく、症状の始まる時期や期間は人によって異なります。同じ人でも妊娠ごとに違ったりしますが、4ヶ月ごろに落ち着いてくるかたもいらっしゃいます。つわりが落ち着いてくると、食欲が戻ってくるかもしれません。

 

体重が増えはじめます

つわりであまり食べられないかたもいらっしゃいますが、この時期から少しずつママの体重が増え始めます。赤ちゃんもまだ小さいのに、体重が増えはじめるなんて不思議ですね。下着を締め付けのないマタニティ用に変えてみると、体がラクになるかもしれません。

 

 

ママは乳首や脇が黒ずむことも

妊娠中は色素沈着がおきやすいので、乳輪や脇などの黒ずみが気になるかも。たいていの場合は、出産後に元に戻ります。お肌にシミもできやすくなっています。

 

毛深くなるかも!?

赤ちゃんはこの時期、もううっすらと、まつ毛や眉毛、髪の毛が生えはじめていますが、妊娠中は、ママも毛深くなることがめずらしくありません。これも赤ちゃんを守るための体の変化。おへその下など思わぬところに生えてくることもありますが、産後はもとに戻ることがほとんどです。

 

トイレが近くなることも

妊娠してから、トイレが近くて困りますよね。 大きくなっていく子宮が膀胱を圧迫します。妊娠中は膀胱炎になりやすいので、こまめにトイレへ行きましょう。

 

 

水分をたっぷり摂りましょう

妊娠してから、のどが渇きませんか? 体が水分を必要としているのです。トイレが近くなるからとためらわずに、水分をたっぷりとってくださいね。

 

 

疲れやすいと感じるかも

おなかの赤ちゃんに血液を届けるために、妊娠するとママの心臓の鼓動の1回1回が強くなり、たくさんの血液を送り出すようになります。妊娠週数が進むにつれ、心拍数も増えていきます。疲れを感じたら無理せず、休息をとるようにしてください。

 

鼻詰まりや鼻血が出ることも

ホルモンの影響で鼻の粘膜が膨張するので、ママは鼻血や鼻づまりが起きるかも。乾燥する季節には加湿器やマスクを試してみてはいかがでしょう。

 

妊娠4ヶ月目(12~15週)の胎児の様子とは?

ここまで一気に成長してきた赤ちゃん。そろそろ、成長速度がひと段落。少しゆっくりペースになります。赤ちゃんは顔がはっきりとしてきています。つわりは徐々に落ち着くかも。妊娠12週ごろで、赤ちゃんはCRL(頭殿長:頭からお尻までの長さ)が4.7cm、14gほどに。12週でいちご1粒くらいの重さです※。

 

妊娠12週:おしっこができるように!

赤ちゃんの体の中では食べ物を消化するために必要な胆汁やインスリン、体を守る白血球などがつくられるように。また、腎臓では、老廃物を体の外に出すための排泄のシステムが動きはじめます。つまり、赤ちゃんは羊水の中へおしっこができるようになります。

赤ちゃんは、耳の外側(外耳)はできていますが、耳の内側(内耳)はまだ発達の途中です。いま、赤ちゃんにはまだ音は聞こえていません。でも、皮膚から伝わる振動で音を感じているようです。

 

妊娠13週:指しゃぶりをしているかも!?

赤ちゃんはいま、身長は7.4cm、体重は23g※。すだちくらいの重さです。しっぽはもう体に吸収されて見当たりません。いまはまだ頭でっかちですが、これから身体が大きく発達。足も伸びていきます。

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子宮の中にまだゆとりがあるので、赤ちゃんの動きはますますアクティブに。くるくると動いているだけでなく、もしかしたら指をしゃぶったり、足を組んだりしているかもしれません。もしも超音波検査のときに、そんな姿をキャッチできたらラッキー。でも、赤ちゃんは眠っていることも多いので、動いている姿が見られなくても、がっかりしないでくださいね。

 

妊娠14週:1枚の超音波写真におさまるのはこの時期まで

赤ちゃんの首がはっきりとしてきました。この頃には、首のあたりについていた耳が頭の横にきちんと移動し、両側に離れていた目も、顔の前にしっかりとおさまります。

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赤ちゃんはいま、CRL(頭殿長)8.7cm。重さは45gくらい※。先週から20gほど体重が増えて、ピーマン1個くらいの重さになりました。ぐんぐん成長している赤ちゃん。全身が1枚の超音波写真におさまるのは、この時期が最後です。これからもっと大きくなると、超音波検査では顔だけ、足だけといったように、体の一部分ずつをクローズアップして写していくことになるでしょう。

 

妊娠15週:1枚の超音波写真におさまるのはこの時期まで

今週、赤ちゃんは約10.2cmに。ついに10cmを超える頃です※。重さは約71g。ちょうどみかん1個分くらいの重さです※。口に触れた自分の手に吸い付いたり、あくびをしたりと、しぐさが多彩になってきました。

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赤ちゃんの骨がぐにゃぐにゃの軟骨から硬い骨になり、骨格の基礎がつくられていきます。筋肉もぐんぐん発達。脳からの信号に応答できるようになり、脳と筋肉の連携がはじまります。足が長く伸び、しっかり発達する頃です。足の指がくっきりとして、爪も生えてきました。きっともうすぐママのおなかをキックして、「ここにいるよ!」と教えてくれるはず。

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妊娠4ヶ月目に注意するべきことは?

妊娠4ヶ月のこの時期、妊婦さんやパートナーのかたが注意しておきたい点をまとめました。

 

歩きやすい靴を選んで

だんだんお腹が大きくなってきます。お腹が大きくなると、体の重心が変わるので転びやすくなるおそれが。靴は安定感があって、歩きやすいものを選びましょう。

 

セックスに戸惑いがあるときは伝えましょう

妊娠中はホルモンバランスの変化や、赤ちゃんへの不安などから、セックスに戸惑いを感じる人も多いようです。ただ拒絶するのではなく、気持ちをパートナーに伝えてみてくださいね。

 

野菜をしっかり摂りましょう

つわりが落ち着いてきたらでよいのですが、これからどんどん大きくなる赤ちゃんのためにも、栄養バランスのよい食事を心がけていきましょう。とくに不足しがちな野菜を意識してとるようにしてみては。妊娠中の体重管理にも役立つはず。

 

お酒・たばこは引き続き避けましょう

 

妊婦さんは、できるだけお酒は避けましょう。アルコールの分子は大変小さいため、胎盤で留めることができず、お腹の赤ちゃんの血液に流れ込んでしまいます。

赤ちゃんはアルコールを代謝する能力が未発達なため、妊婦が大量にアルコールを摂取すると、赤ちゃんのからだの発育・頭(精神)の発育に大きな影響を与えるといわれており、「胎児性アルコール症候群」をはじめとする深刻な障害につながる場合もあります。※※

 

 
たばこは妊娠をきっかけにパートナーのかたも含めてやめるのがベターです。
 

※参考数値です。赤ちゃんの成長発達には個人差があります。

※※胎児性アルコール症候群 | e-ヘルスネット 情報提供https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-01-015.html

 

 

 

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