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赤ちゃんの未来を育む!アラウ.ベビーでSDGs Part2. 植物性のものは本当に地球にやさしい?

赤ちゃんの未来のために、環境のことを考えて、洗剤やボディソープなどは植物性と書かれたものを選んでいるという方も多いのでは? でも、植物性だからといって環境にやさしいとは限らないんです。そこで「アラウ.ベビーでSDGs」の第2弾となる今回は、植物性原料の裏に隠された実態についてご紹介します。

私たちの暮らしに欠かせない
「パーム油」

私たちの生活に身近な食品や日用品で、原材料に“植物油(植物油脂)”と書かれているものをよく見かけませんか? じつはこの植物油の正体は、ほとんどがパーム油なんです。

パーム油はどんなものに使われている?

パーム油はカップラーメンの揚げ油やチョコレート、ポテトチップスやアイスクリーム、マーガリンなど、さまざまな食品に使用されているだけでなく、キャンドルや化粧品、そして石けんや洗剤など、私たちの身の回りにあるさまざまなものに使用されています。

パーム油 使用例

食品:チョコレート、ポテトチップなどのお菓子、パン、冷凍食品、インスタントラーメンなど

日用品:洗剤、石鹸、シャンプー、化粧品、工業用潤滑油、塗料など

パーム油は何からできている?

そもそもパーム油は、アブラヤシというヤシの赤い実から採取される油です。果肉部分はパーム油、種子部分はパーム核油と呼ばれています。

パーム油はコレステロールも低く健康的。さらに食品の風味を変えないため重宝されており、お菓子や冷凍食品などの食用需要が世界的に増えているんです。また、年間を通じて大量に収穫できる上に単価が安く、いまや私たちの生活に欠かせないものになっています。

85%は食用として利用

そんなパーム油の約8割は「食用」として利用されていて、残りの約2割は工業用に使われています。

パーム油の生産増加で熱帯雨林が減少

いまや私たちの暮らしに欠かせないものとなったパーム油の生産地となっているのが、マレーシアとインドネシア。この2か国で世界の85%を占めています。しかし、パーム油採取のためのアブラヤシ農園を拡大するために、熱帯雨林が次々と伐採されているのです。

パーム油のためのアブラヤシ農園を作るため、熱帯雨林が次々と切り倒される

日本から最も近い熱帯雨林
ボルネオ島とは?

パーム油の最大生産地で、マレーシアとインドネシア、ブルネイの3つの国に属している世界で3番目に大きい島、ボルネオ島でも、熱帯雨林の伐採が加速。ボルネオ島は、およそ1億年前にできた貴重な自然の宝庫で、たくさんの動植物がいます。そして、日本から最も近い熱帯雨林です。

地球上の生物種のおよそ5%が生息
希少な動植物の宝庫!

ボルネオ島のいま

1980年代にはボルネオの86%を覆っていた熱帯雨林が、2005年には60%に減少し、原生林はわずか「5~10%」程度しか残っていません。キナバタンガン川の下流域には、多種多様な野生生物が生息していましたが、住処を追われたオランウータンは分断された森に隔離されたり、ゾウは人との接触が増えて人が仕かけた罠にかかるなど、絶滅の危機が懸念されています。

野生生物の絶滅はどう影響する?

野生生物が絶滅するということは、生命が暮らせないほど環境破壊が進んでいるということ。動物たちが暮らせない環境は、将来的に人類の滅亡につながるともいわれています。未来の子どもたちのためにも、熱帯雨林を守ることが大切です。

ボルネオ島の森林破壊は
どう影響する?

近年、猛暑日が増加したり急に豪雨が起きたり、異常気象を身近に感じることが増えています。その原因のひとつは地球温暖化。空気中の炭素を固定している熱帯雨林の消滅は、空気中に二酸化炭素(CO2)を放出することになるので、温暖化に大きな影響を与えます。アブラヤシの農園も一見すると緑が広がる森のようですが、多種多様な植物が層を作る熱帯雨林の森とでは吸収されるCO2の量も圧倒的に違うため、ボルネオの森林が急速に失われれば、日本に影響がないとはいえません。

次回のPart3では
ボルネオ島のために私たちにできることをご紹介します!

提供:サラヤ株式会社