産院の選び方

出産場所の選び方

「お産=病院」と思っている人、案外多いのでは?確かに、出産は専用の施設で、という考え方は常識化しています。

ですが、出産は病気ではありません。“産ませてもらう”ではなく、“自分で産む”という意識を持つ人であれば、病院以外の選択もありえます。今回は6つに分類される出産施設の特徴をご紹介します。「えらぶ力」を磨き、納得のいく出産施設を考えてみてください。

 

大学病院(第3次救急病院)

医療者の教育機関。NICU(新生児集中治療室)や、最先端の器具、高い医療技術を持ち、医師・スタッフも多いので、妊娠中毒症など医療介助が必要なリスクがある場合には、安心な施設。

反面、担当医が決まりにくい、研修医の勉強の場となる、必要のないルーティン処置を受けるなども。最近はバースプランを提出できる施設も増えているので、事前に確認を。

 

複数の科からなる総合型病院

100人以上が入院できる設備があり、産婦人科以外の専門科も併設されている。リスクのある妊産婦を受け入れることが可能な第三次救急施設として指定されていればNICU(新生児集中治療室)があるなど、病理面での管理は安心。

一方、出生数の現象している地方では、産後に産婦人科以外の病棟と一緒にされてしまう混合病棟のケースもあるよう。そして、母子同室の有無、母乳保育・乳房ケアなど、産後のフォローも施設によって方針が異なるため、事前にリサーチを。

 

専門病院

産婦人科が専門で、入院ベッドが20床以上の施設。婦人科が中心で分娩を扱わない施設、逆に産科中心など方針もさまざま。

あらかじめ、正常出産の方針(予定日超過の場合何日待つか、陣痛誘発剤・促進剤はどんなときに使うか、帝王切開の適応など)や、バースプランの提出の可否、助産師の人数など、事前に確認を。

 

専門医院(診療所・クリニック)

産婦人科の医師が1人以上常駐していて、入院ベッドが19床以下の施設。院長の方針がそのまま診療の方針となるため、得意分野(例えば不妊治療・麻酔分娩など)が看板に掲げられている場合も。

診察時・分娩時の介助共に院長が担当医のケースが多いため、院長とのフィーリングがあえばオリジナル出産が実現する可能性も高い。施設の規模によっては、帝王切開が行われる日が計画的に決まっていたり、より高度な医療技術が必要となった場合には、総合周産期母子医療センターと呼ばれる高度医療施設へ搬送されることになる。

 

助産院

助産師が開業している施設。(※助産師とは、リスクのない正常出産の場合、産婦人科医と同じく分娩介助ができる国家資格を持つ。60歳代以下なら看護師の資格も持っている。)嘱託医療機関と嘱託医(産婦人科)と契約していないと施設開業できないので必ず提携機関がある。

開業助産院では、陣痛促進剤、会陰切開などの医療行為を基本的には行わないため、妊娠中毒症や合併症のない、リスクのない妊産婦のみが出産できる。妊娠中に受ける2回の血液検査は嘱託医のいる病院などの機関で受ける。また、妊娠中の経過で治療が必要になった場合は嘱託医と双方で診察し、もし出産の際に自然なお産が難しくなった場合には、提携している病院へ助産師同行のもと搬送される。

助産院の大きな特徴は、家庭的でリラックスしたムードでお産を迎えられること。検診もじっくりと時間をかけ、マッサージをしてくれるところも。産前教室なども充実しているところが多い。フリースタイルでの出産が基本で、陣痛中もツボ、お灸などの民間療法が工夫されている。産後は母子同室。母乳のケアも手厚い。

 

自宅出産

施設を持った開業助産師や、出張開業助産師を自宅に呼んで出産するスタイル。助産院同様、健康度が高くリスクのない妊婦が選べる。主治医の産婦人科医や医療機関は妊婦の自宅の近辺で探すケースが多い。2回の血液検査は病院などで受け、検診時に異常がみつかり医療介助が必要となったら、病院に行って出産することになる。産後は担当助産師が1週間程度毎日来訪し、ベビーと褥婦の健康状態や、母乳のケアをチェックしてもらえる。

自宅出産を希望する場合には、まずは健康であること。合併症や持病がないことが前提で、逆子や双子、前回帝王切開をした女性や感染症などがあると自宅出産はできません。自己管理に気をつけ、不安や疑問をもったままにならないよう担当助産師とよく話し合っておくことが重要。

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