一般社団法人NS Labo(栄養サポート研究所)
管理栄養士
全国約1000名の管理栄養士をサービスパートナーとして、健康やヘルスケア事業に取り組む企業や法人の事業サポートやコンサルティング、管理栄養士の人材育成を行っている。
自己判断で遅らせないほうがよい
以前はアレルギーを起こす可能性のある食品は、赤ちゃんにはなるべく遅く与えたほうがいいという説がありました。しかし、最近では様々な研究で、アレルギーになりやすい食品を乳児期に除去することが、必ずしもアレルギー発症の予防にはつながらないという結果が出ています。
2017年には日本小児アレルギー学会より、「鶏卵アレルギー発症予防に関する提言」が発表されました。これは卵アレルギーのリスクが高いとされるアトピー性皮膚炎のある乳児に、予防のために医師の管理のもとで生後6ヶ月から微量の卵を与えることを推奨するというもの。
アレルギーが心配でなんとなく卵を遅らせてしまいがちですが、不安がある場合にはかかりつけの小児科医に相談しながら、離乳食を進めていきましょう。
平日の午前中に、固ゆでの卵黄ひと口から
卵は、卵黄よりも卵白にアレルギーが出やすいので、まずは卵黄から与えます。さらに生卵のほうがアレルギーを起こしやすいので、ゆで卵であればしっかりと固ゆでにすることが大切です。
まずはひと口からはじめ、ようすをみながら進めていきましょう。
卵に限らず、はじめての食べ物は1食に1種類ずつにすると、アレルギー症状が出たときに原因をつかみやすくなります。
また、アレルギーが気になる食材は平日の午前中に試すと、もしものときに病院を受診しやすいのでおすすめです。
主なアレルギー反応には、嘔吐・湿疹・意識障害・かぶれ・呼吸症状・下痢などがあります。
0歳でアレルギー反応が出ても、成長とともに落ち着くことも少なくありません。心配だと思いますが、かかりつけ医と相談しながら対応していきましょう。