一般社団法人NS Labo(栄養サポート研究所)
管理栄養士
全国約1000名の管理栄養士をサービスパートナーとして、健康やヘルスケア事業に取り組む企業や法人の事業サポートやコンサルティング、管理栄養士の人材育成を行っている。
赤ちゃんにはちみつを与えてはいけない理由
はちみつを1歳未満の赤ちゃんに与えてはいけないという話を耳にしたことがあるでしょうか。
商品にも注意書きが書かれていますし、厚生労働省からも注意喚起が発信されています。
その理由は、「1歳未満の赤ちゃんがハチミツを食べると、乳児ボツリヌス症にかかることがある」ということ。
ボツリヌス菌は決して珍しい菌ではなく、土の中などに広く存在している細菌です。大人の口に入っても特に問題はありません。
しかし、1歳未満の赤ちゃんはまだ腸内環境が整っていないので、ボツリヌス菌が口に入ると腸内で増えて、乳児ボツリヌス症になることがあるのです。
乳児ボツリヌス症になると筋肉が弛緩し、便秘をする、元気がなくなる、母乳やミルクを飲まなくなる、首のすわりが悪くなるといった症状が現れます。
治療により回復することが多いですが、赤ちゃんが亡くなったケースも報告されています。
はちみつ以外が原因になることも
はちみつそのものだけでなく、はちみつを使ったお菓子や飲みものなどの加工食品も赤ちゃんの口には入れないようにしましょう。またはちみつ以外が原因になるケースも報告されていますので、井戸水や黒糖、コーンシロップなどは注意して、1歳未満の赤ちゃんには与えないようにしてください。
基本的なことではありますが、赤ちゃんが口にする食材は新鮮なものを選ぶ、冷蔵庫で保管する、よく洗ってから調理する、しっかり加熱して与えるといったことを心がけることも大切です。