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新型コロナが私たちにもたらしたこと… アンケートから聞こえた妊婦さんの声

 

ニンプスラボ出産ジャーナリストの河合蘭さんの共同調査「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による妊娠・出産への影響アンケート」には、おかげさまでたくさんの妊婦さんが声を寄せてくださいました。

 

この声をより多くの方々に届けることで、社会的な動きへとつながり、妊婦さんが少しでも安心できる対策が取られればと、私たちは考えています。そこで今回は、アンケートに寄せられた皆さまのコメントをご紹介してまいります。

 

(※コメントの内容は、アンケートを行った2020年4月8日~12日時点の情報に基づいています)

 

「感染が怖い」在宅勤務ができない働く妊婦、パートナーからの感染に不安も

感染予防のために、仕事は「在宅勤務」が推奨されている昨今。ですが、業務内容の関係でそれができない人も多くいます。そして妊婦さんの中にも、感染の不安と闘いながら、出勤して仕事を続けている方がいます。

 

「保育士として働いており、いつどこで感染するかわからない状況です。毎日園児とその保護者を含めて300人ほどの出入りがあり、保護者も都内まで通勤している人も多いので、感染のリスクは高いと思いますが、妊婦に対する出勤停止がされていないので毎日不安な中、出勤しています。また、職場の環境から早めの産休に入ることについて自分から言い出せない環境にあるので、国が動いてくれるまでは、この状況のまま仕事をしなくてはなりません。厚生労働省から妊婦の働き方についてありましたが、わたしの職場は何も変わりはありません。」(神奈川県/妊娠23週/第1子)

 

「保育士なので、毎日仕事に行きます。早く国や県、市で休園宣言を出して欲しい。通勤で都内の方まで通うため、仕事がなければリスクが減り嬉しい。また、給料が減るので対策もあれば助かる。」(埼玉県/妊娠15週/第2子)

 

「妊婦だから休みたいという理由がなかなか会社では通りにくく、我慢して勤務している状態です。政府の方から全国的に妊婦は出勤停止を呼びかけてもらえると、リスクは少し減ると思います。」(北海道/妊娠24週/第2子)

 

「妊婦が働かなくても良いようにするくらいの強いメッセージが雇用者へ発信されれば安心なのに、と思います。在宅勤務ができないお仕事をされている妊婦さんは本当に不安だろうと思います。」(東京都/妊娠36週/第2子)

 

「妊婦さんの出勤停止、そして配偶者にも在宅勤務等の対応をしてほしい。毎日不安で眠れません。感染したら検査も受けられず病院をたらい回しになり、重症化してしまうのではないかという不安もあります。」(兵庫県/妊娠29週/第1子)

 

「ぜんそく、不育症の既往を持つハイリスク妊婦です。自分が休職することはできましたが、夫は在宅勤務や休職ができる職種ではないので、毎日満員電車で通勤しています。今後も通勤し続けなければいけません。やっと妊婦の就労に配慮する動きが出てきましたが、それだけではなく、パートナーの就労形態も配慮されるべきだと思います。夫は自分が、妊婦である私に感染させるのではないかと毎日怯えています。夫からの提案で、感染リスクを減らすため家庭内別居をすることになり、一緒の部屋で過ごしたり食事をしたりといった機会がなくなりました。精神的にとても辛いです。」(神奈川県/妊娠23週/第1子)

 

「仕事を休みたくても休めない。テレワーク、時差出勤は無理だと言われた。国の妊婦さんに対する対応を強制にしてほしい。」(岡山県/妊娠18週/第2子)

 

「現在医療機関の受付で働いており、毎日不安な日々を過ごしています。妊婦の休業補償と自宅待機の義務を発令してほしいです。」(神奈川県/妊娠23週/第1子)

 

「看護師であり院内からコロナ感染者も出ている為、休職を希望したが、制度が整っていないので環境配慮しかできないと言われた。産休までまだ3ヶ月もあり、日々恐怖と戦いながら働いている。ネットやニュースでも妊婦の情報が少なすぎる。妊婦の休業を認めてほしい。」(神奈川県/妊娠20週/第1子)

 

「現在つわりのため休職中ですが、コロナ流行の中で復職するか悩んでいます。顕微授精で苦労して授かった子なので、何かあったらすごく後悔します。コロナが落ち着くまで出勤停止(休職)を行政や企業から指示してほしいです。」(京都府/妊娠14週/第1子)

 

「国が対策としている児童手当1万円も、アビガン確保も妊婦の自分には関係がない。仕事も休めない。妊婦は少数だからか無視されがちだと思う。でも給与保障なしの出勤停止など中途半端なことをされると嫌なのでこのままの状況で出産まで頑張ります。立会い出産できないのが本当に悲しい。」(京都府/妊娠34週/第2子)

 

「妊婦さんは産休期間の延長や前倒しをしてほしい。そうすればリスクは減らせるし、会社にも迷惑をかけないで済む。」(東京都/妊娠5週/第1子)

 

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おしりふき、ガーゼ、体温計…赤ちゃんグッズの買い占めはやめて

生まれてくる赤ちゃんのために必要なおしりふきや紙おむつ、哺乳瓶の消毒剤、体温計などが買い占められ、手に入らないという不安もあるようです。

 

「赤ちゃんのためのおしりふきや除菌剤ミルトンなどやおむつが買い占められないか心配。赤ちゃん用品の店が営業自粛してしまわないか心配。」(大阪府/妊娠31週/第1子)

 

「赤ちゃん用品が店頭から消えてしまい、必要な物が必要な時に手に入らないのではないかと不安があります。実際、チャイルドシートなどはどのメーカーも中国生産の為、在庫も少なく、次の入荷の目処も立ってないとお店の方に説明されました。情報が欲しいです。」(愛知県/妊娠17週/第3子)

 

「妊婦は母子手帳あればマスクやお尻拭き等を優先して買えるようにしてほしい。」(愛知県/妊娠37週/第1子)

 

「マスクや消毒液が手に入らなくて困っています。また、母が看護師のため感染も懸念して実家に帰ることも辞めておく方向になり、夫も学校に子どもたちが来るので感染を懸念して、産後は自宅で乳児と二人で過ごすことになった。不安が大きすぎます。保健師さんから電話などあれば少しは助かるかもしれません。今後産後の乳児の検診など受けられるのかどうか心配です。」(大阪府/妊娠38週/第1子)

 

里帰り出産ができない!?産める場所がなくなる

里帰り出産を予定していたのに、新型コロナの影響で「できなくなった」または「できなくなりそう」という声も、アンケートを募集した時点ですでに寄せられていました。

 

「都会からの「コロナ疎開は悪」という風潮の中に、里帰り出産のための帰省であっても辞めろという声も聞きました。妊娠後期で転院・分娩予約は難しいことなどを世の中に周知し、「不要不急でない外出」の一つに「里帰り出産のための帰省」を含むと安倍総理や小池知事にアナウンスしてほしいです。中には自宅で出産すればいいという心ない言葉も耳にし、肩身の狭い思いをしながら生活しています。」(東京都/妊娠31週/第1子)

 

「妊娠した時から里帰り出産を予定していました。もともと4月の半ばに帰省予定で、その予定で里帰り先にも検診予約を入れた矢先に、緊急事態宣言が出され、今通院している病院から、里帰り出産はおすすめできないと言われてしまいました。里帰り出産は不要不急なのでしょうか。何ヶ月も前から計画しています。もちろん私が移動することで感染リスクは高くなるかもしれません。かと言って、家族のサポート無しには出産できません。産婦人科学会でも、急な帰省分娩は中止するよう言われていますが、そもそもそんなに簡単に分娩先を変更すること自体できません。今回の緊急事態宣言のタイミングに里帰りがかぶってしまった妊婦への配慮がもっとあってもいいと思いました。」(大阪府/妊娠32週/第1子)

 

コロナ禍での出産、そして経済的な不安

「産後、保育園に子供を預けて働きたいと思っていました。経済的に余裕がないためすぐにでもパートを探すつもりでした。ですが今回のコロナのことでうまくいかないのではと不安です。健康なことよりも我が家の経済面の方が正直心配です。」(福岡県/妊娠38週/第2子)

 

「コロナの影響で客が減り、シフトが減り、給料も減った。感染するのは怖いが出勤準備のお金を用意するには働くしかないのに、何もできなくなった。夫は頑張って働いてくれているけれど、夫が感染したら家族みんなで感染すると思う。家族内感染を防ぐことを考えると夫にも仕事を休んでほしいが、収入がなくなるので頑張ってもほしい。複雑。そもそも出産の補助金42万じゃまず足りない。」(東京都/妊娠25週/第2子)

 

「休職したくても補償がないから出来なかった、職場から感染者が出たのでお腹の子を考え収入を捨てて休職したので来月家賃も払えない。生活保護を受けられるのかも分からない。何故政府は収入補償をしてくれないのか。」(沖縄県/妊娠32週/第1子)

 

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「少子化は社会全体の問題」のはずなのに…

「大変な事態であり、国難とも言える状況」と首相も発言した日本の少子化は、社会全体で対策していく課題のはず。しかしコロナ禍の中、これから子を産み育てようという妊婦に対し、世間が温かい目を向けてくれることは少ないという意見も多く寄せられていました。妊婦関連の新型コロナ情報があまり多くない上、どれが信頼のおける情報なのかわからず、疑心暗鬼になっている状況が伺えます。

 

「もう少し社会全体で妊婦を守ろうという空気になってくれたらいいのに、と思う。全て自己責任という感じで、誰も関心を持っていないし、気遣いも少ない。政策に関しても考えてくれていると感じられない。」(大阪府/妊娠36週/第2子)

 

「経産婦のため、子どもたちと過ごす時間が増えたことから、出産について準備したり情報集めることが時間的にも厳しくなりました。妊婦はもともと外出を控えたりはしていると思いますが、それに対して周りの人たちへ、より啓発をしてるという印象は無いです。」(和歌山県/妊娠15週/第3子)

 

「少子化少子化というわりに、妊婦に対しての意識が低い政府、こんな国では子供を産みたくないと思いました。また政府だけではなく、周りの人間も妊婦に対する知識が乏しく、声を上げると大袈裟だという態度の人もおり肩身が狭い。妊婦は薬が使えない、免疫力が低いハイリスクであるということを政府やマスコミがもっと啓蒙してほしい。目に見えない命は無いものと一緒ですか?」(埼玉県/妊娠32週/第1子)

 

「厚生労働省にて、コロナウイルスに間接的にかかわる仕事をしていました。今は産休に入っていますが、仕事の都合上在宅勤務も困難で、毎日満員電車で通勤していて不安でした。情報も不十分、少子化なのに妊婦・子どもへの対応が不十分で遅いと思います。持病があるため転院も容易ではなく、今後もし出産までに感染したらと思うと不安です。迅速な情報共有、適切な医療面でのフォローをお願いしたいと思います。」(東京都/妊娠37週/第1子)

 

「妊婦に関する情報が少なく、自分で調べれば調べる程不安になる。」(愛知県/妊娠31週/第1子)

 

「産科はすでにギリギリ回しているところがほとんどで、産院ごとに判断を任せるにはかわいそう。でも私たちは産院に対応を相談するしかない。時間も人手も逼迫している。情報が足りない。かからないために、の情報だけでなく、妊婦や新生児がかかった場合、を具体的に教えてほしい。感染者センターに連絡してください、で情報が止まっている。センターに電話したところでその場しのぎの回答しかできない。この限りではない、と断った上でいいので具体的な感染ケースを教えてほしい。」(埼玉県/妊娠39週/第1子)

 

「妊婦は1人分ではなく、2人分の命として扱ってほしい。この国の未来の納税者を守るという意味でも国が動くべき。会社や世間はまだまだ理解に乏しいと思うから。」(東京都/妊娠18週/第1子)

 

「海外では妊婦の外出禁止が早々にアナウンスされたとの情報があったが、首相や知事の会見で妊婦について触れられていないので、妊婦が老年者と同様もしくはそれ以上にリスクがあること、および不安を抱えていることが政治の場には伝わっていないと感じた。ただでさえ妊娠は保険適用外で、自費の負担が多く、国からの支援がなされていないと感じていたのに、このような非常事態になっても特別な支援や情報が提供されず、守られていないと感じる。妊娠出産により将来の納税者・選挙権者である日本国民を増やすのに、このような仕打ちでは今後さらに多く子供を産もうとポジティブに考えることが難しい。厚労省からのアナウンス資料も読んだが、具体的な内容が少なく、実際にどのように行動したらいいのかわからないものだった。マスコミについても妊婦に触れる報道はすくなく、妊婦とコロナについて情報を得るにはSNSなどしかない。このような非常事態なので、視聴者の中で少数かもしれないが、身体的に弱い状態にある妊婦に対して情報提供をしてほしい。」(東京都/妊娠32週/第1子)

 

「未知のウイルスの為、社会では妊婦を大切に、という余裕がない。かといって、自分から妊婦だから職場に行くのがこわいと言うと、妊婦様扱いになりそうで、会社や国からの指示を待つしかない。」(愛知県/妊娠16週/第2子)

 

「コロナが流行らずとも、妊婦は無事に健康な子供が出産できるか日々不安に思っています。コロナの感染率や重症化率が高い低いの問題ではなく、絶対にかかりたくない気持ちが大きいです。この気持ちが、もう少し世の中に理解されたら嬉しいなと思います。」(静岡県/妊娠16週/第1子)

 

新型コロナの影響を受けているのは決して妊婦さんだけではありません。ですが、お産は待ったなし。時期が来れば始まり、延期はできません。努力してどうにかなることではないのです。

 

「とにかく早く終息してほしい。精神的なストレスが大きすぎます…。」(広島県/妊娠37週/第1子)

 

新型コロナウイルス感染症が終息して不安が払しょくされ、以前のような「当たり前のことを当たり前にできる」毎日が戻ってくることを心から願います。

 


 

本記事は「今、妊婦さんは何に困っている? 新型コロナウイルス感染症アンケート/ニンプスラボ・河合蘭共同調査」のフリーコメントを抜粋して作成しております。

 

本記事および調査データを引用・転載する場合は「ニンプスラボ・河合蘭共同調査」と出典をご記載ください。また編集・加工などをして利用された場合はその旨も明記くださるようお願いいたします。掲載後でも構いませんので、ご一報いただけますと大変うれしく思います。

 

なおアンケート調査の結果については、回答者の個人情報に関わる項目は除き、妊婦さんの支援に役立てていただけると弊社で判断させていただいた場合、データを無償提供させていただくことも考えております。調査結果の提供および本調査に関する取材等をご希望の方は、info@polst.jp までお問い合わせください。

  山本 尚恵

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