この記事を監修したのは
赤木かん子先生
児童文学評論家
1984年に、子どものころに読んでタイトルや作者名を忘れてしまった本を探し出す「本の探偵」として本の世界にデビュー。以来、子どもの本や文化の紹介、ミステリーの紹介・書評などで活躍している
本質を見抜いている!
日本の赤ちゃんは、3才まではアンパンマンに夢中になることになっているようです。
だるまさんといい、アンパンマンといい、決してカッコいいとはいえないキャラクターたちに、なぜそんなにも惹かれるのか? 赤ちゃんにきいても返事はないので正確なことはわかりませんが、だるまさんもアンパンマンも、とても本質的に人格者で子どもたちの味方なことはたしかです。
赤ちゃんは、中身を見て、見た目にはだまされないのでしょう。
おとなにも響く アンパンマン哲学
アンパンマンは、ヒーローは敵をやっつけてはくれるけど、飢えは救ってくれないという、作者・やなせたかしの戦争中の思いから生まれました。
そしてまた、よいことをしたらたいていひどい目に遭うのだから、友だちを誘ってはいけない。正しいことをするときにはたった一人で行かなくてはいけない、とやなせさんはいうのです。
だからアンパンマンは今日も一人で誰かを助けにいくのです。
とてもまっとうな哲学だと思いませんか?