この記事を監修したのは
赤木かん子先生
児童文学評論家
1984年に、子どものころに読んでタイトルや作者名を忘れてしまった本を探し出す「本の探偵」として本の世界にデビュー。以来、子どもの本や文化の紹介、ミステリーの紹介・書評などで活躍している
【絵本Q&A】
本はたんたんと読みなさい、といわれたのですが…
そんなことはありません
もちろん、どんな本でもドラマチックに読まれたら困るものもありますが、ルールは「その本が読んでほしいように読め」です。
たとえば、「ネギ坊主の朝太郎」をたんたんと読んだら、お話がわからなくなってしまいますよね? だって、朝太郎は浪曲仕立て、なのですから。
反対に科学の本の“自分で光や熱をだせる天体を恒星といいます”みたいな文章を、情熱的にドラマチックに読まれたら、これまたわけがわからなくなります。
たんたんと読みなさい、という人は、たんたんと読まなくてはいけないような、上品でシックな絵本しか好きではないだけなのです。そういう本しか知らなければ、たしかにたんたんと読まなきゃ、と思うでしょう。
でも、本にはいろいろなものがあります。
ですから本は、その本が読んで欲しいなあというように、読んでやってください。