この記事を監修したのは
赤木かん子先生
児童文学評論家
1984年に、子どものころに読んでタイトルや作者名を忘れてしまった本を探し出す「本の探偵」として本の世界にデビュー。以来、子どもの本や文化の紹介、ミステリーの紹介・書評などで活躍している
あらすじ…
おじいちゃんがくれたさやいんげんの種。季節が春から夏へ、そして秋へと移る間、ジョディはお豆のせわをしつづけました。
ただそばで見守るのも、愛
ジョディはいくつでしょう?四歳くらい?ママは下の子がおなかの中にいます。
そうしてときどき遊びにくるおじいちゃんが、インゲンの豆を蒔いていってくれたのですが、
豆、どうなるの?と訊くジョディに、おじいちゃんは、見てるんだよ、みてればわかるんだ、と答えます。
いろいろなことがいますぐわかって欲しい、とついあせってしまう親はどうしても”教えたがり”になりやすいのですが、見てるんだよ、とおじいちゃんにいわれたジョディは、いわれたとおり一生懸命インゲン豆を見て!いろいろなことを発見します。
豆がどうなるのか、すぐにわからなくてもどうってことはありません。
毎日水をやるんだよ、という適切な指示をだし、ちゃんとやっているジョディをほめ、支えの棒をたてにくる、という必要な手助けはしても不必要な手助けは決してしない、このおじいちゃんは本当に有能で素晴らしい養育者です。
『ジョディのいんげんまめ』
マラキー・ドイル /文 ジュディス・アリボーン/絵 山口 文生/訳 評論社