この記事を監修したのは
加藤美穂子先生
JPIC(財)出版文化産業振興財団読書アドバイザー
絵本の楽しみや読み聞かせの大切さを伝える。
あらすじ…ばらばらに歩いているありさんやちらばったクレヨンが、ページをめくるとまっすぐに「なーらんだ」。最後にならぶのは・・・?
赤ちゃんも一緒に「だ!」
リアルタイムで子育て中のパパ絵本作家、三浦太郎さんのベビー向け絵本。シーンごとに変わるやわらかな中間色のバック。あたたかなトーンですっきりまとめられた絵。「ちゅんちゅん」や「ぶーぶー」の音のあとの「なーらんだ」の繰り返し。どこをとっても安心感があります。
ベビーはすぐに言葉のリズムを覚え、自分も声に出してまねをしようとしますが、なかなか上手に言葉にはならず…、たいがいは「だ!」だけしか言うことができません。
でも、その「だ!」のひと言が誰かと合うだけでも、顔を見合わせてとても嬉しそう。言葉の一部にちょっとずつ声を合わせていく、その小さな積み重ねがコミュニケーション力を育てていると実感します。
絵本をきっかけに言葉がどんどん豊かになっていくのは、読み聞かせの大きな成果ですね。
絵本から発展させ、いろんな物を並べての、なーらんだ遊びも楽しいですよ。
『なーらんだ』
三浦 太郎 作/こぐま社 840円(税込)