この記事を監修したのは
加藤美穂子先生
JPIC(財)出版文化産業振興財団読書アドバイザー
絵本の楽しみや読み聞かせの大切さを伝える。
《あらすじ》
この絵本はかがみのような紙でできていて、本をひらくと上下のページの絵がたがいにうつりこみ、一つの絵に。立体的な空間を楽しんで。
大人も驚く 鏡を使ったトリック絵本!
思わずしげしげと見入ってしまう素晴らしいアイディアです。見開きごとに、向こう側半分のページが、鏡仕立てになっています。本を90度に開き、ページを手前から、鏡のページを向こうにめくると、あら不思議。向こうにも手前のページと同じ絵が見える!
ていねいにきっちり直角に開かないと絵が安定しません。子どもが見やすいよう、読んであげる人が注意して開いてあげてくださいね。ホットケーキを作る絵本は、他にもいろいろありますが、このリアリティにかなうものはないでしょう。
本を読んだら、ぜひ本物を作ってあげて
卵を割ったときの、白身の透明感とボールに落ちていくときのスピード感。ステンレスのボールとテーブルの木目の素材感。まるで、目の前で見ているような感覚です。牛乳を注ぐときは音が聞こえそうだし、できあがったホットケーキにシロップをかけるところなんかは、立ち込める甘い香りに生唾を呑み込んでしまいそう。
読んだら、もう絶対ホットケーキが食べたくなります。もちろん、そしたら作ってあげなくてはね! 本を読んだら、追体験は重要です。「絵本を開くってわくわくする!楽しい!」そう思って、絵本に親しみを覚えること間違いなしでしょう。お手伝いするわけではありませんが、かたわらで見守るねこちゃんも、かわいいです。
かがみのえほん『ふしぎなにじ』も同じ作家の絵本。あわせてどうぞ。