この記事を監修したのは
加藤美穂子先生
JPIC(財)出版文化産業振興財団読書アドバイザー
絵本の楽しみや読み聞かせの大切さを伝える。
《あらすじ》
公園の滑り台がおかしな形だったら?いくよー。それー。
つぎからつぎへ、おもしろすべりだいが登場
広い公園にある、いろいろな形のすべりだいを、おんなの子とサイが、順にすべっていきます。でも、普通のすべりだいじゃないのです。
それぞれに、すーべりだい、すべりだいー、するするべりべりだいーんといった、おもしろい名前がついています。音の響きはもちろんですが、字の大きさや形も、すべりだいを連想させます。そして、言葉を具体的にイメージ、その広がりを、これでもか!と、きっちり絵にして見せてくれます。背景は、すべりだいと、ほんのちょっとした風景だけで、人と言葉に意識が集中するように考えられているようです。
パパにいろいろ試してほしい アレンジ読み
鈴木のりたけさんの絵本に、同じようにイメージがゆたかに広がる、おふとん、トイレ、おふろの『ぼくのシリーズ』があります。どれも発想がしなやかで、絵だけで笑えます。こちらの絵本はさらに、字でも笑えるように進化を遂げたようですよ。
絵本のおもしろさは、絵と文が作用しあって、楽しさを体験させてくれるものだと、つくづく思わされます。
あと、楽しい時間になるかどうかは、パパの読み方次第です。声の大小や、伸ばす長さで変化をつけたり、こだまさせたりと、アレンジ読みは、遊び心があふれたパパの方が得意かもしれませんね。