この記事を監修したのは
赤木かん子先生
児童文学評論家
1984年に、子どものころに読んでタイトルや作者名を忘れてしまった本を探し出す「本の探偵」として本の世界にデビュー。以来、子どもの本や文化の紹介、ミステリーの紹介・書評などで活躍している
《あらすじ》
ねぎぼうずのあさたろうはにんにくにきちと二人旅。道の途中でいきだおれのむすめさんを発見。そのむすめさんは江戸のよしわらへ奉公にでていたが、逃げ戻ってきたようで…。
時代劇のように読んでみて
ねぎ坊主の朝太郎はある日、畑から抜け出して、修行の旅に出ます。子どもの本にはめずらしい、浪曲・浪花節 で語られるこの物語は、おとこの子の由緒正しい成長物語なのですが、この本にはなんと!はるか以前に旅にでた、朝太郎の父親が登場してくるのですが、そのカッコいいこと!
一本筋の通った、キリリとしたいい男なんですよ、これが。ネギですけどね。
そういえば骨のある男って、大人の文学でも見なくなったなぁと思いますが、まさか絵本で復活しているとは“お釈迦様でも気がつくめぇ”でしょう。