この記事を監修したのは
豊浦麻記子先生
医師/小児科医/兵庫県立リハビリテーション中央病院子どもの睡眠と発達医療センター勤務
大阪府出身、神戸市在住、2児の母。2014年4月より「兵庫県立リハビリテーション中央病院子どもの睡眠と発達医療センター」に勤務。睡眠障害による不登校の子どもたちの治療および社会復帰を支援するほか、眠れない乳幼児の治療と家族のサポートにも力を注ぐ
個人差はありますが、基本的には年齢を問わず、夜間の睡眠時間は10時間を目安に。これに加えて赤ちゃんにはお昼寝も必要です。今回は赤ちゃんの睡眠時間について、睡眠のプロフェッショナルでもある小児科医の豊浦麻記子先生に伺いました。
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眠る時間「数」と時間「帯」が重要
眠る時間数だけでなく、眠る「時間帯」も重要です。できるだけ次のことを心がけて。
- 19時~7時の間に10時間眠ること
毎朝7時に起きるとしたら、遅くとも21時にまでには赤ちゃんを寝かせなければなりません。
- なるべく同じ時間に寝て、起きる習慣を
休日も寝る時間・起きる時間が90分以上ずれないように心がけましょう。
慢性的な寝不足は、不登校のきっかけに
最近は働くママも多いので、なかなか早くは寝かせられないという方もいらっしゃるでしょう。ですが、早いうちに体内時計を整えてあげないと、赤ちゃんが小学校に上がったとき、早い時間に起きられず、寝不足の状態で学校にいくことに。起きられない習慣は不登校のきっかけになることも。注意したいですね。
赤ちゃんの夜泣き
赤ちゃんの夜泣きの多くは、レム睡眠からノンレム睡眠に移行できなくて起きてしまう状態。お腹がすいたとか、おむつがぬれて気持ち悪いから起きるというわけではなく、生理的なものです。ここで授乳してしまうと、赤ちゃんは誤学習して授乳しないと眠れない…となってしまいます。ご注意ください。
できれば夜、赤ちゃんが泣いてもすぐには抱っこしないで少しの時間待ってあげたり、背中をトントンしたりして赤ちゃんの自発的な寝つきをサポートしてあげてください。
赤ちゃんが心地よく眠れるチェックポイント
赤ちゃんがよく眠れていないときは、このチェックリストを確認してみましょう。
このチェックリストは、赤ちゃんを睡眠に導くための大切なポイントです。
また、「寝付く力を育てるぞ!」というママとパパの強い意志も重要です。
最近は眠れない赤ちゃんを治療したり、赤ちゃんと一緒に眠れなくなってしまったママのケアやサポートを行う病院があります。もしいろいろ試してみたけれどやっぱり眠れないという赤ちゃんがいたら、家族だけで抱え込まないで、早めに専門の病院等で相談してみるのもよいでしょう。
今からスタートでも大丈夫。赤ちゃんの寝る時間が遅いというママとパパは、赤ちゃんのリズムを整えるために少しだけがんばってみてください。赤ちゃんの生活リズムを整えていくことは家族みんなの健康にもつながっていくことでしょう。
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