この記事を監修したのは
諸隈誠一先生
医師、医学博士/九州大学大学院医学研究院 保健学部門 教授/日本赤ちゃん学会理事
1996年九州大学医学部医学科卒業。2018年4月、同大学大学院医学研究院保健学部門教授に就任。
一般社団法人NS Labo(栄養サポート研究所)
管理栄養士
全国約1000名の管理栄養士をサービスパートナーとして、健康やヘルスケア事業に取り組む企業や法人の事業サポートやコンサルティング、管理栄養士の人材育成を行う。
Q:キンメダイやマグロの水銀が気になります。
キンメダイやマグロの水銀が気になります。
その他、妊娠中はどのようなお魚に気をつけたら良いのでしょうか。
A:子どもや妊娠されていない成人の方々には、魚介類の摂取についての注意はなされていません。
しかしながら、妊娠している方、あるいはその可能性のある方については、注意喚起がなされています。
魚には、良質なたんぱく質や生活習慣病の予防や脳の発育等に効果がある、多価不飽和脂肪酸のエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)が多く含まれています。
また、カルシウムなどの微量栄養素の重要な摂取源でもあり、健康的な食生活を営む上ではとても大切な食材です。
魚介類を食べるのは妊娠および出産のための栄養バランスを保った食事のためには必要なことです。
覚えておくと便利な魚介類摂取量の目安
厚生労働省は「一部の魚介類では食物連鎖により蓄積することにより、人の健康、特に胎児に影響を及ぼす恐れがあるレベルの水銀を含有している」とし、妊娠中あるいは妊娠している可能性のある方は以下の魚を摂取する際食べる量について注意をすることが望ましいとしています。
- バンドウイルカ:2ヶ月に1回まで(1回約80gとして)
- コビレゴンドウ:2週間に1回まで(1回約80gとして)
- メカジキ、キンメダイ、クロマグロ、メバチマグロ、エッチュウバイガイ、ツチクジラ、マッコウクジラ:1週間に1回まで(1回約80gとして)
- キダイ、マカジキ、ユメカサゴ、ミナミマグロ、ユシキリザメ、イシイルカ:1週間に2回まで
(※平成17年厚生労働省「妊婦への魚介類の摂取と水銀に関する注意事項」より)
上記のリストにある特定の魚を続けて食べ続けないようにすれば、大丈夫。
もしも重ねて食べる際には量を二分の一や三分の一に量を控えめにしておきましょう。
自分の身体のためにも、ベビーのためにも、リスト以外の魚介類(例えば、キハダ、ビンナガ、メジマグロ、サケ缶、サケ、アジ、サバ、イワシ、サンマ、タイ、ブリ、カツオなど)で色々な種類の魚を食べるよう、心がけたいものです。
妊娠中に食べてOK・NGのウソほんと